読者レビューを見て…
読書が好きです。
本を選ぶ際に、Amazonレビューの良い評価や悪い評価を参考にしたりするのですが、そこで時々モヤっとするのが、今日のタイトル。
生き方、働き方本などで見かける「学歴もあって、経済的にも恵まれている著者だからこその考えで、一般人には参考になりませんでした…」的なものです。
成功は結果論なのか
例えば女性の起業本だと、
「努力されたことは尊敬に値します。ただご本人も高学歴で旦那さんが高収入ですし…」 といったものや、
掃除本を読んだら、
「真似したいけど、お金があって家族が少ないからできること。ウチには無理でした…」といったもの。
確かに、本の内容を鵜呑みにせず、きちんと考察し、成功の背景をしっかり理解するのは重要。
ただ、どうにも読んでてテンションが下がる、私なのです。
なぜテンションが下がるのか
これは、夢から覚める時の感覚に似てるんです。
「その著者だからできた話であって、凡人には無理です」イコール「あなたが読んでも同じにはなれませんよ」と宣言されたような、なんとも出鼻をくじかれた感。
「そっかぁ、私が同じようにやってもだめなのか」と、やる気のブレーキがかかり、つんのめってしまうのです。
ちょっと違うかもしれないけど、服を買う時に「モデルさんが着てる服を買っても、同じにはなれませんけど、よろしいですかー?」って言われたら買うのやめたくなる感じです(そんな接客あったらすごいけど)。
▶︎ファッションはなりたい自分への処方箋 – LEAN STYLE〜リーンスタイル〜
大事なのはプロセス
日常生活でもこうしたやりとりってよくありますよね。
「なんせあの人は美人だもんね」
「あ、あの子の家はお金持ちだから」
「時間あるっていいねー」
「帰国子女は強いわ」
こうした妬みという程の悔しさでもなく、自分と比較する程の劣等感でもない。だけど、その人の成功を恵まれているという前提で片付けてしまう感情。
一度、そう言う目線で見てしまうと、その人の「光」にばかり目がいって、人知れない努力や苦労といった「影」をなかなか見ることができなくなってしまう気がします。
そうならないためには、「自分と違う環境設定だけど、与えられた条件でしっかりチャンスを掴んだ裏側にはどんな発想があったのかな?」とか「チャレンジするモチベーションはどこにあったんだろう?」「恵まれているからこそ、大変だったことってあるんじゃないだろうか」といった成功のエッセンスを見る。
そうすることで、自分に置き換えて応用して、やる気につなげたいのです。
考えてみれば、恵まれている環境だからといって頑張れるとは限らないし、親の七光りや財力を持つがゆえに苦労する人もいますよね。与えられた環境すら活かしきれてない人は世の中にたくさんいるでしょうし、一般人の自分でも活かせていない部分はあるかもしれません。
「あの人だから出来た」を手放す
なんでこんなことを書くかというと、自分も前はそうした「冷静に分析してる風」のコメントをしがちだったし、今もモヤっとするということは、そうした感情を完全には手放し切れていないのかなって感じたからです。
▶︎コンプレックスを拭い去るきっかけになったのは「ライフワーク」という言葉
本の感想や人の意見は個人の自由なので、誰がどう思おうと正しい、間違っているという話ではなく、反応するかどうかは自分次第なので、私の中では「あの人だから出来たことだよね」を手放したい。
もしもそんな感情が湧いてしまったら、心の中で「それを言っちゃあ、お仕舞いよ。」っていう昭和的なツッコミを自分に入れてみようとおもいます。