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未来は常に過去を変える。『マチネの終わりに』を読んで響いた言葉。

大人の恋愛小説『マチネの終わりに』

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極上の大人の恋愛小説を読んだ。

 

平野啓一郎氏「マチネの終わりに

 

病院で、熱をおびた身体に点滴を打ってもらうときのような。チクリとした痛み。冷たい心地よさ。身体にじんわりと広がる感覚。

 

この小説は、すーっとカラダに染み込んだ。

 

 

未来は常に過去を変えているという発想

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38歳の主人公が語る、私がとくに気に入っているセリフがある

 

人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」

 

 

未来が過去を変える?

 

初めは意味がわからなかった。

 

一般的に、「過去は変えられない、でも未来は変えられる。だから前を向いて歩こう」みたいな言葉をよく聞く。つまり過去=変えられないというイメージが自分の中にあった。

 

でもその前提すら変えられるということにハッとした。

 

過去に起きた「出来事や歴史」は変えられないけれど、その事実をどう受け入れていくかというのは解釈や考え方次第。失敗が成功につながることはよくあるし、これから起きる出来事によって、つらかった過去が報われることだってある。

 

そういう意味で、「未来は常に過去を変えている」という言葉にすごく納得がいった。過去も未来も自分次第ということなのだ。

 

文章を読むよろこび

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自分の心の中に湧いた感情が、第3者の言葉で綴られていく。それって、すごく気持ちが良い。それは、私にとって文章を読む喜びの一つ。

 

スピッツが「チェリー」で、”同じセリフ同じとき 思わず口にするような ありふれたこの魔法で”と歌ったような共感を小説の中に見つけたとき、「あぁ、こういう気持ちは私だけじゃないんだな」って嬉しくなったり、ホッとしたり。

 

ずっと心にあったけれど自分では上手く文章化できない想いをストーリーの中に見つけけて、自分の感情が整理されることもある。

 

文章を読む=情報をインプット というだけでなく、言葉を味わう感覚。

 

「未来は常に過去を変える」という言いまわしは、過去の「出来事」は変えられないことを差し置いているという点では、説明不十分かもしれないけれど、

 

少なくとも私自身が「そうか、結局これから先自分がどう考えるか、どう生きるか次第で、過去は自分の中で学びにもなるし、ただの黒歴史にもなるもんね」と思わせてくれるには十分だったのです。

 

38歳の男性ギタリストと40歳女性通信記者のストーリーに共感覚や追体験にも似た気分を味わいつつ、生きる上での小さなヒントをもらいました。

 

わかりやすいライフハックや情報を並べた書籍に飽きた方

人が人を好きになる時って、こういう感情を抱くんだっけと懐かしく思い出したい方へ。

 

大人の恋愛小説、オススメです。

 

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